美容脱毛と医療脱毛の違い

エステサロンで行える美容脱毛は「一時的な減毛・制毛」です。
脱毛は毛を生成する組織を破壊する行為のため、医師や看護師が在籍していないエステサロンでは行えません。

使用できる脱毛器は、有資格者でなくても扱えるエステサロン用の専用マシンです。医療機関で使用する機器同等のパワーで照射することはできません。
そのため、毛の量を抑えたり、伸ばすスピードを遅らせることはできても、施術をやめるとまた生えてきます。パワーの強さは緩やかなので、肌へのダメージを抑えられるぶん、痛みも弱いのが特徴です。

一方医療脱毛では、医師や看護師が医療用のレーザー機器を使用します。毛を作る組織の毛母細胞や毛乳頭を破壊することで「脱毛」の効果が得られます。
少しネックな点は、ピンポイントで強い光を肌にあてるため、肌トラブルを起こす可能性があることです。

医療機関の場合、無料で薬を処方したり、麻酔を施したうえで脱毛を行ってくれますが、エステサロンでは薬の処方ができません。
美容脱毛・医療脱毛どちらもメリットとデメリットがあります。どちらの脱毛法もきちんと知ったうえで、自分に適した脱毛を選びましょう。

脱毛のメカニズムと周期

医療脱毛ではメラニン色素にダメージを与える機器を使用します。毛乳頭を破壊することで毛が生えなくなる仕組みです。
脱毛には「毛周期」という毛のサイクルが大きく関係しています。

• 成長期…毛母細胞が分裂を繰り返し、毛が成長する時期
• 退行期…毛の成長が止まり、自然に毛が抜けるまでの期間
• 休止期…毛が抜けて次の毛が生えるまでの準備期間

脱毛に適しているのは成長期だといわれています。ただし、全身すべての毛が成長期というわけではなく、それを目で把握することはできません。
顔・足・腕など、部位によって毛周期の期間は異なるので、全身の毛にアプローチできるよう6回程度かけて、肌全体にレーザーをあてます。

脱毛の副作用

肌の状態や施術当日の体調によって、赤みやかゆみ、小さなむくみが生じる場合があります。毛が濃くて太い箇所に症状が出やすいといわれていますが、1～2日程度でおさまるのが特徴です。
レーザーの熱によって細菌が感染し、炎症が起きる場合もあるので注意しましょう。ニキビのような湿疹が出る場合があります。

医療脱毛を行うことで、毛が太くなった・濃くなったように見える症状を「硬毛化」と言います。うなじや背中、二の腕のように細く薄い毛が生えている箇所は熱エネルギーの吸収が弱いところです。
レーザーの刺激によって毛根が活性化することがまれに起こるので、その旨も認識しておきましょう。